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ピラミッドとスフィンクス
今回は、南エジプト・ヌビア地域にあるカラブシャ神殿についてです。
後ろに見えるのがカラブシャ神殿
この神殿は、ヌビア地域において、アブ・シンベルに次ぐ、独立した最大の神殿で、ヌビア建築の最高例の一つとされているんだとか。
もともとは、アスワンから50キロ南に位置していましたが、アスワンハイダムの建設によってできた、ナセル湖の水位上昇から保護するため
ドイツの支援を受け、アスワンハイダムのすぐ南にある現在の場所に移転されました。
移動の際には、13,000ものブロックに切り分けられ、2年以上の歳月がかかったといいます。
神殿は、もともとナイル川西岸に位置し、古代ローマ時代のアウグストゥスの治世中に建設されましたが、完成することなく現在に至るといいます。
この神殿は、ヌビアの太陽神であるマンドゥリスに捧げられたものなんだとか。
ヌビアの太陽神マンドゥリス
この神殿は、多くの細かな浮き彫りが特徴。
壁画には、紀元250年にローマの知事であったアウレリウスベサリオンによって彫られた、豚を禁止とする長い碑文や、5世紀に彫られたヌビアの王シルコの碑文などが記されています。
アウグストゥスの救済
その後、神殿は、キリスト教の教会として使用されたといいます。
神殿からは、ナセル湖の素晴らしい景色も堪能できます。
カラブシャ神殿から見たナセル湖
また、カラブシャ神殿を現在の場所に移転する際、他のいくつかの遺跡も、エリア内に移転されています。
そのひとつが、ガーフ・フセインです。
ガーフ・フセイン
ガーフ・フセインは、ラムセス2世とその総督セタウによって建てられ、エジプト神話に登場する、メンフィスで信仰された職人や建築家の神であるプタハに捧げられたといいます。
もともと独立した神殿でしたが、そのほとんどは、アスワンハイダム建設によるナセル湖の洪水によって、現在は水面下に沈んでいるといいます。
解体された一部分のみが、現在のカラブシャ神殿のエリア内で再建されたんだそう。
そして、もう一つ、有名なのが、ケルターシ(ケルタシ)のキオスク。
ケルターシ(ケルタシ)のキオスクは、ローマ時代の初期または、アウグストゥス時代に遡るといいます。
守護神であったハトホル女神に敬意を表して、入り口には、ハトホルの頭が飾られている2つの柱があります。
ケルターシのキオスク:ハトホルの柱
その内側には、4つの細長いパピルスの柱があり、とても綺麗な状態で残っています。
ケルターシのキオスク:パピルスの柱
周りに邪魔するものが何もないため、太陽の光を利用すると、とても綺麗な写真が撮れます。
ちなみに、日陰がないため、炎天下での観光は、熱中症にお気をつけくださいね!
これらの遺跡には、陸からもアクセスできますが、最終目的地のアブ・シンベルとセットで見学できちゃう、ナセル湖クルーズでの観光がオススメです!
(詳しくは、こちら ⇒ ナセル湖クルーズ )
少々、マニアックではありますが、ナセル湖に囲まれ、眺めも良く、オススメの神殿の一つです。
渡埃の際は、ぜひ訪れてみてくださいね!