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新車販売の伸びが堅調なエジプト市場!日本車のシェアが最大に!

ピラミッドとスフィンクス

 

今回は、エジプトの自動車市場のニュースです。

 

エジプトの自動車市場情報委員会(AMIC)によると、2021年の新車販売台数は、前年比25.5%増の29万846台に。

 

エジプト新車販売台数は、2020年から2年連続で大幅に増加しています。

 

中でも特に、日本車が躍進しており、日本ブランド乗用車の新車販売は55.9%もアップしたとのこと!

 

新車購入拡大の背景には、エジプトの人口増加や経済成長が挙げられます。

 

また、COP27のエジプト開催が決定したこともあり、エジプト政府の大気汚染対策や二酸化炭素(CO2)排出削減への取組みも大きく関係しているといえそうです。

 

COP27について詳しくは、こちらをどうぞ↓

 

 

エジプトでは、製造から20年以上経った車も多く存在。

 

壊れても、修理しては乗り続けるエジプシャンもたくさんいます。

 

そんな旧車からの買い替えや天然ガス車普及のために、エジプト政府は補助金を出しています。

 

IMFによると、エジプトの2021年のGDP成長率は3.3%と、コロナ禍でもプラス成長を維持。

 

1人当たりのGDPは、3,850ドルまで上昇しました。

 

その結果、自動車の購入可能な層も広がったようです。

 

 

国・ブランド別にみると、前年比55.9%増の日本車に続き、中国車が67.9%増と急増。

 

韓国も37.6%増と、アジアが躍進。

 

一方で、欧州は10.4%減、米国も8.3%減と前年から減少しました。

 

日本車は約6万台と、2021年の新車販売数で、シェアが最大に!

 

ちなみに、ブランド別では、シボレーが最大で、シェアは17.6%。

  

日系ブランドでは、日産が9.2%、トヨタが9.0%、スズキが7.5%となっています。

 

トヨタ好きなエジプト人が多い中、日産がトップなのは、エジプト現地に自社工場を持ち、乗用車などを組み立てているからといえそうです。

 

トヨタは委託生産したスポーツ用多目的車(SUV)を扱うほか、バス(マイクロバス、乗り合い用小型バス)や乗用車を輸入販売。

 

このように、新車が堅調に伸びるエジプトですが、エジプト政府は、数年前から自動車産業育成政策を計画してきました。

 

今後も、自動車の現地生産、部品の現地調達を行う企業に対する支援強化が見込まれます。

 

そして、エジプトでは、電気自動車(EV)の普及にも力を入れています。

 

エジプトに続々とできるEV充電ステーション

 

2021年12月には、エジプト公共事業省が国内の4万2,000ヶ所にEV充電ステーションを設置すると公表。

 

外国のEVメーカーの工場誘致にも積極的に取り組んでいます。

 

排出ガス削減に向け、天然ガス車やEV普及を目指すエジプト。

 

中東に位置しながら、輸入に依存するガソリンから他燃料への転換を目指すようです。

 

また、エジプトでは、地中海沖に巨大天然ガス田が見つかっており、外国の資源メジャーによる投資が進展中。

 

その結果、国内需要を賄ったうえで、輸出まで可能な状態に至っています。

 

現状、発電源は、まだ火力発電が中心ですが、風力・太陽光発電も推進されており、電力余剰が見られる状況。

 

新行政首都(New Capital)

 

現在、開発が進む新行政首都(New Capital)でも、クリーンエネルギーを活用する「スマートヴィレッジ」が設けられ、スマートシティとしての開発が着々と進められています。

 

 新行政首都(New Capital)について、詳しくは、こちらをどうぞ↓

ガソリンに代えて、上記のような自国資源が活用できれば、エジプトにとってさらなる追い風となりそうです。

 

今後も、エジプトの進展から目が離せませんね!

 

ということで、今回は、エジプトの自動車市場についてでした。

 

必要とする方の参考になれば、幸いです!

 

参考:エジプト投資・フリーゾーン庁(GAFI)ジェトロ