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このブログでは、エジプトのポジティブな情報をお伝えしています。
ピラミッドとスフィンクス
今回は、エジプトの観光スポットをご紹介。
建築好きな方は必見の、カイロ・ヘリオポリスにある宮殿『BARON PALACE』についてです。
別名、『ヒンドゥー教の宮殿』としても知られています。
この宮殿、実は、エジプト人の間では、心霊スポット!?としても話題になった場所。
それでは、宮殿の詳細と、なぜ心霊スポットと言われるようになったのかも見ていきましょう。
19世紀末、スエズ運河の開通から数年後のこと。
エドワード・エンパインというベルギーの億万長者を乗せた大型船がインドから来てスエズ運河に停泊しました。
このエドワード・エンパイン”男爵”は、著名な技術者であり、パリのメトロ建設に尽力したことを評価され、フランス国王から男爵の名を授与された人物でした。
エドワード・エンパインの唯一の趣味は、お金を集めることではなく、旅行すること。
彼は大金を使い、世界のほとんどの国を旅したそう。
メキシコ、そしてそこからブラジルへ、南アメリカからアフリカへと飛びました。
彼はコンゴで多くのプロジェクトを立ち上げ、大きな富を手に入れました。
そして、インドへと向かいます。
インドにすっかり魅了されたエドワード・エンパインは、インドに長年住み続けることに。
古代の伝説を愛していた彼は、その後、新たに古い歴史的な場所を探すことにし、古代文明の発祥地であるエジプトに行き着いたといいます。
エンパインはカイロに到着後、すぐに、今度はエジプトに魅了されました。
彼のエジプト愛は、凄まじく、死ぬまでエジプトにとどまるという運命的な決断をすることに。
そして、カイロに隣接し、スエズ運河にも近い、当時はまだ砂漠で空気の綺麗だった場所、ヘリオポリスを選びました。
そうして、5年後、その地に建てられたのがバロンパレスです。
宮殿のデザインは、非常に魅力的で、ヨーロッパの建築とインドの建築とが融合された造りでした。
バルコニーには、象の形をした大理石の彫像が飾られています。
1時間ごとに動く台座の上を回転する塔があり、四方八方から眺めることができます。
宮殿は2つのフロアで構成され、近くの小さな別館には大きなドームがあります。
宮殿の壁には、大理石で造られたインド舞踊の彫像、ベルギーガラスの小片がちりばめられた象、騎士などが並んでいます。
宮殿の壁には、神話に出てくる動物を象ったものも。
宮殿内は、らせん階段ですべてのフロアがつながっています。
インド風の宮殿とその塔は、他のエジプト建造物とは大きく異なり、今ではヘリオポリスの都市景観における象徴ともなっています。
そんなBARON PALACEですが、エジプト人の間では、『幽霊が出る!』と噂に…
なぜ、心霊スポットと呼ばれるようになったのでしょうか?
それは、夜中に宮殿の部屋から聞こえる声と、裏庭で突然点灯するライトから始まりました。
そして、近所の住民たちが、幽霊の存在について伝え始めます。
多くの通行人が、宮殿の部屋から煙のようなものが出て、火塊が現れ、すぐに消えたのを見たと証言したそう。
謎に包まれた理由の1つは、男爵が南の宮殿の塔にいるときに、男爵夫人が自分の部屋のバルコニーから落ちて亡くなったことです。
そのような出来事も重なり、宮殿に対する多くの人の関心は、ますます高まっていったそう。
『エンパインが所有する幽霊宮殿の物語』として、複数の本の出版にも繋がりました。
また、宮殿内では、「ドラキュラ」や「吸血鬼」などの映画のホラーシーンが撮影されたことにより、この心霊スポットの噂は、エジプトだけでなく、世界中に広がっていったそう。
宮殿屋上から見たヘリオポリスの街並み
今では、その噂も落ち着いたようですが、依然として人気の観光スポットとなっているようです。
ちなみに、私が訪れた際は、デートスポットという感じで、若いエジプト人カップルがたくさんいました。
ということで、今回は、エジプト・カイロの心霊スポットと呼ばれる『BARON PALACE』についてでした!
建築好きな方、心霊スポット好きな方は、渡埃の際に、ぜひ行ってみてくださいね。
参照:Ministry of Tourism and Antiquities, albayan.ae