ピラミッドとスフィンクス
今回は、BRICSについてのニュースです。
BRICSは、8月24日、南アフリカのヨハネスブルクで首脳会議を開催し、2024年1月から新加盟国としてエジプトなど6ヶ国の受け入れを発表しました。
加盟国は濃青、2024年加盟決定は青緑、申請国・関心国はエメラルド・薄青
(Wikipediaより)
BRICSは、中国、インド、ロシア、ブラジル、南アフリカの新興5カ国で構成。
新加盟の6カ国は、エジプトのほか、アルゼンチン、エチオピア、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)。
これら「グローバルサウス」と呼ばれる新興国を結集し、欧米主導の国際秩序に挑む狙いです。
加盟申請は、計23カ国・地域から出ていましたが、統率上の問題で6カ国に絞られたようです。
産油国のサウジアラビアとUAEには豊富な資金力があり、BRICSが独自に進める新興国向けの開発融資を強化できるとのこと。
エジプトとエチオピアは、人口1億人を超える地域大国であり、アルゼンチンは隣国ブラジルが加盟を強く後押ししていたとのこと。
核開発を巡り欧米と対立が続くイランの加盟もあえて認めた様子。
6ヶ国が新加盟することで、BRICSの協力メカニズムに新たな活力をもたらす狙いです。
また、Egyptian Center for Thought and Strategic Studies(エジプト思想・戦略研究センター)の分析では、エジプトのBRICS加盟は次の7点の経済的な影響をもたらすとしています。
①BRICS加盟国が世界全体の経済に与える影響の拡大
②BRICS加盟国がドルの需要を減らし、代替決済システム形成と共通デジタル通貨の創設に取組む
③BRICSが設立したNew Development Bank(新開発銀行)を通し、エジプトの持続可能な発展と流動性問題に対処する能力向上(エジプトは、2021年に新開発銀行へ加盟済)
④エジプトのアフリカでの影響力向上と、アフリカ・アジア・南米を結ぶ中心となることに期待
⑤エジプトとBRICS加盟国間の貿易の拡大(2022年のエジプトのBRICS加盟国への輸出は、前年比5.3%増の49億ドル)
⑥新たにインドなどの国々によるエジプトへの投資期待
⑦世界の穀物の約3分の1を生産するBRICSに加盟で、穀物などの戦略物資を確保
エジプト経済にとっても、今後の更なる発展の可能性が期待できそうです!
ということで、今回はBRICSにエジプトが新加盟するというニュースでした。
以上、必要とする方の参考になれば幸いです!
参考:ahram online、New Development Bank、Wikipedia
※2023年8月の第15回BRICS首脳会議において、UAEなどとともに新規加盟が承認されていたアルゼンチンは、2023年12月に就任したハビエル・ミレイ大統領が加盟を見送っている。
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